雪乃さんをチラッと見ると、試合を見始めていて、俺を見てくれることはなかった でも、良かった 雪乃さんに泣いている顔を見られなくて…… 「ちょっと、顔、洗ってくるわ」 「……じゃぁ、私も行く…」 俺が立ち上がるなり、水無瀬もそう言って付いて来る。 テントから少し遠ざかった所で 「悪い……1人になりたいんだ」 「いやっ!!そんな顔してる奏多を1人になんてしたくない!」 「………お願いだから、1人にしてほしい」