しばらくして─────

私は、人混みの中でりあの姿を見つける。


「おーい!りあ〜〜こっち、こっちー!!」

大きく手を振りながら、りあの名前を呼ぶ。


何だか、りあと瑠生くん仲良さそうな雰囲気じゃん……

上手くいったのかな?


「じゃぁ、名残惜しいですけど、もうそろそろ集合時間なんで、戻りますね」

奏多くんが瑠生くんを引っ張っている。


そんな時……ふと、耳元で小さく

「雪乃さん、また」

そう言って、ニコッと笑いかけてきた。


「……っ」


不意打ちの言葉に、ほんのり私の顔が赤くなっていく気がした。