友達、という言葉で思い出すのは悠真くん。
だけど悠真くんは私の好きな人になった。
……どんな顔をして会えばいいんだろう。
会うのは花火大会以来。
……あ、そういえば悠真くんから連絡先の紙を貰ってたんだ。
えーっと紙は……家だ。
番号も覚えてるわけもなく、この場では悠真くんのアドレスは追加出来ないようだ。
自分が降りる駅について、携帯を歩きながらイジるわけにもいかず鞄の中に入れる。
学校に近づくたび、ワクワクと不安が大きく募る。
悠真くんも学校に来るんだよね……。
携帯持ったこと、一番に報告したい。
だけど
「……っ」
あの時、キスをされそうになったことを思い出す。
悠真くんの顔が近かったな……。
ああ、勘違いかもしれないのに、私の自意識過剰……今すぐ頭から無くなってしまえ!



