花火がそろそろ始まる時間まで迫っていて、私たちは場所取りをしに色んな場所を巡った。


人気の少ない高台まで足を運んだら、花火が綺麗に見えそうだと分かって、即座にそこにした。



『良い場所取れて良かったね』


『そうだね。あ、ごめん』


『?』


『俺、トイレ行くね』



まだ着いて間もないのに、悠真くんはすたすたとトイレに行ってしまった。



「……」



悠真くんが居なくなった途端、とても寂しく感じた。


やっぱり悠真くんといると、あっという間で楽しくて、夢のような気分に浸れる。



私……こんなにも悠真くんを必要としてるんだ。



悠真くん、早く戻ってこないかな。