「ごめん聞こえなかった」
「だから、逃げるから追いかけたくもなるだろ?」
追いかけたくなる……ってわけわかんない。
追いかけさえしなければ私は安泰だったのに。
バレないかな、と不安な印に背中から冷や汗が流れるのを感じる。
今のところはちゃんとコミュニケーションを取れているはずだ。
その調子だよ、私。そのまま頑張るんだ。
……ひとりでも普通の学校生活を送れている。
だけど、秘密がバレる=平穏な学校生活が送れない、という関係が成り立っているため、どうしても譲れなかった。
彼と関わらない、ということだけは。



