伝えたいことが多くて、伝えたい気持ちが多くて
どう言葉にすればあなたに伝わるか分からない。
「……えっと」
『ゆっくりでいいよ』
そんな私に悠真くんは手話でそう言ってくれたおかげで、次第に気持ちが和らいだのを感じた。
本当に悠真くんは優しい人だ。
その優しさに数えきれないくらい助けられた。
「ありがとう! 悠真くんのおかげで友達ふたりもできた!」
「うん」
「ありがとう、悠真くんのおかげで笑顔になれた」
「うん」
ひとつずつ、ひとつずつ。
悠真くんは頷きながら私の声に耳を傾ける。
それだけで最後までちゃんと言おうって思えてくる。
「……まだ悠真くんに何も返せてない。
だから、私も何か悠真くんにしたいの。
あのね、何かあったら言って欲しいの。何でもいいの、どんな些細なことでもいいから」
うつむきながら話したので、悠真くんは何言ってるかは分からない。
だけど、ちゃんと聞いているのは分かっていた。



