「……!」
しばらく経っても頭を下げたままの私に悠真くんが肩をそっと触れたおかげで、顔を上げることを思い出せた。
ふたりが何か言ってたらどうしよう……。
「天津さんってあんまり近くで顔見たことないから分からなかったけど、かわいいね」
「本当だ、前髪勿体無いよ!」
「……え、え?」
そんな心配は無用だった。
私が可愛い……?
お世辞にも程があるよ……!
どう対応すればいいのか。
でも、嬉しいな。
くすぐったい気持ちになって、私は視線を下げることしかできなかった。
気持ちが少し落ち着いてきた頃、先程のことを思い出して、視線を戻した。
「ねえねえ」
桐生さんは何かを思い浮かんだようで、ニコニコしながら呼びかける。



