「……え、天津さん?」


「見ないで……」



あまりにも嬉しくて嬉しくて。


ずっとこんな日を待っていたのかもしれない。



暗闇の中から突然優しい光が差し込んだように


あなたは突然、私の前に現れた。



「うん、うん……っ」



右手で左手の甲をトンと叩く。


私は涙を零しながら、手話で『ありがとう』と何度も繰り返した。



「ありが、とう……っ」



こんなにも優しい人と友達になれるのはとても恐縮なことだけど。


私もあなたと友達になりたい。



そう強く思ったのだ。