気を取り直して、私は本を読み始めた。
そしてあっという間に時間が過ぎ、もう放課後になった。
私は特に用事がないので、そのまま帰ろうとした時だった。
肩にまた手を置かれる感覚がして、彼なんだろうなと思いながら振り向いたら、予想は当たっていた。
「宮原くん、何か用なの?」
相変わらず嫌味なくらい綺麗な顔。
そんな顔に見つめられたら少しだけドキドキしてしまう。
「友達になってよ」
それはもう数えきれないくらい言われたこと。
「嫌です。さっさとお引き取り願います」
流石に私も慣れてきたので、申し訳ない気持ちは一切無くなっていた。



