私は今を楽しんでいるんだ。


麗奈ちゃんは過ちを認めたんだ。


叱るとか責めるとか……そんなの今更してもお互い良い気分にならない。



『なんで怒らないの?
悠真だって、百香だって、クラスメイトだってみんな私を責めなかった!』


そして『私は取り返しもつかないことをしたんだよ』と涙で滲んだメモ帳に弱々しく書き出した。



「どうして、誰にも責められないの……」



自分の行いへの後悔、憤慨。


私が笑ってることへの安堵。


誰にも責められない辛さ。



……ずっとひとりで抱えてきたんだ。



「私が責める必要がないからだよ」


「それでも……!」


「私が転校したのは、みんなで笑いたかったから。
私があの場に残ったとしても、みんな笑えなかったでしょ……?」


「それは、私が言いふらしたから!」