私は機嫌良さそうに、まるで鼻歌を歌ってるかのような女の子をイメージしながら帰った。
「……ふふーん」
こういう時、耳が聞こえないことに対して怖いって思っちゃう。
「……」
自分で鼻歌を歌えてるか分からない……。
でも、誰もそんなことは気にしない世界に来たんだ。
もしできてなかったら地道に努力すればいい、焦らないでゆっくりでいい。
とりあえず、家に帰ったらお母さんに鼻歌歌えてるか聞いてみよう。
そう思った矢先だった。
「……!」
前通ってた学校と同じ制服……かつての制服を着ている女の子を見かける。
……実は、あかりちゃんや悠真くんの連絡先を消した。
それでもたまに名前の知らないメールが来るからメールアドレスを変えて、連絡を途絶えたのだ。
どうか、私の知り合いじゃありませんように……!
そう願いながら、その女の子とすれ違うと……
腕をガシッと掴まれた。



