「いや、いつでも良いって書いてたから。
今はいいや」
「そっか」
もし、もう一度ひよちゃんと宮原が付き合ったら、周りは祝福してくれるのかな。
男子ならまだしも、女子の嫉妬ほど怖いものはない。
ひよちゃんは色んなことは話してくれるけど、優しさのあまり、いじめとかはひとりで抱え込んでしまうだろう。
……ひよちゃんが今こうして笑ってるのは、宮原が陰で守ってくれてるから。
「ねえ、あかりちゃん。お昼に話したいことがあるんだ」
笑ってるから大丈夫だと思ってた。
ひよちゃんは悩みなんか抱えてなんかない。
そう思ってた私は、ひよちゃんの話の内容を想像できなかったのだ。
「実は、学校辞めることにしたの」
そう言ったんだから──
誰が想像できるんだろう。
彼女は最後までひとりで抱えてたんだ。
*
*