──ピロン


振動とともに、手に持っていた携帯に着信音が聞こえた。



「……あ」



宮原からだった。


あれからひよちゃんのことだけど、メールでやり取りすることが増えた。


昨日はふたりでプリクラに行ったので、プリの写真を宮原に送ったのだ。



一度自慢っぽくて、送るのをためらった時があったけど

『日和が笑ってる写真みたいだけだから、遠慮せずに送って。ってなんかストーカーみたい』

と冗談混じりで返ったので、言葉通りにしている。



憎たらしくないのが彼の魅力なんだろう。



……と、


「あかりちゃん! おはよー」


「わっ! びっくりした〜」



後ろからひよちゃんがやってきた。


いけないいけない、メール見られるところだった……。


慌てて携帯をしまうと、ひよちゃんはきょとんとしながらも「返事してもいいよ?」と言った。