やらねばならないことはひよちゃんにとってはよく思われないことかもしれない。
お節介なことだとしても、どうしてもやりたかったんだ。
幸いなこと、目的の人のクラスはまだホームルームが終わってないようなので、実行できる。
しばらく待っていると、教室の方からガタガタと椅子が動く音が聞こえる。
よし、終わりかな……?
そう思って、緊張しながら更に待っていると
「あれ、あかりじゃん。久しぶり〜」
「おっ、いつぶり?」
教室から去年同じクラスだった女子が出てきて、私の方にやってきた。
結構化粧していて、パーマをかけて、性格も見た目の通り男好きな人だ。
うっ……香水臭い。
笑ってなんとか応対するけど、心はそればかり。
なんで私、こんな子と一緒にいたんだろう……。
ひよちゃんと一緒にいる方が比べる必要がないくらい楽だし、心地いい。
早く立ち去れ、と毒づいたら女子は何かを思い出したかの顔をした。