彼女は変わっていなかった。



何かを諦めたかのように遠くを見つめる顔も


ずっと後悔したことを打ち明ければ、彼女はそれを嬉しいと言ってくれた優しさも


笑顔がとても綺麗で眩しいのも


甘いものが大好きなのも



あの日のままだった。



「あかりちゃん、今日は帰る?」


「ごめん、今日は先生に用があるから先に帰ってて」



ひよちゃんはそっかと呟くと「じゃあ、また明日!」と何事もなかったかのように、笑顔になった。



「ごめん」



彼女には絶対に届かない謝罪。


だけど、それよりもやらねばならないことがあったのだ。




*








<あかりside>