「……やっぱり"ひよちゃん"だ」
「……!?」
女の子は驚愕する呼び名を口にした。
ひよちゃんって……私が小学生の頃のニックネームだ。
仲良い女子はみんな私のことをひよちゃんって呼んでた。
そしてその呼び名を聞いて、私はこの女の子の名前を思い出した。
「……あかりちゃん?」
「大正解! 久しぶり、ひよちゃん!」
あかりちゃんは、昔と変わらない笑顔を私に向けたのだった。
内藤(ないとう) あかりちゃん。
当時、一番仲が良かった友達だ。
今と変わらずに、えくぼができる笑顔が特徴的で、男勝りで、いつも私のことを助けてくれたお姉さんみたいな一面があるのを覚えている。
だけど私が耳が聞こえなくなって、いじめられてから、距離を置かれてしまった。
中学も離れてしまったし、話すのはかれこれ3年ぶりだったのだ。



