新しい教室に入って、私は無意識のうちに彼の姿を探してしまう。
……これでもう2度目だ。
いくら願ったって、あれは"幻"で"偽物"なの。
悠真くんの陽だまりは偽物なの。
『俺はあなたと友達になりたい』
『紹介したい人がいるんだ』
『好きだよ、日和』
『……ごめん』
でも、その夢が私を変えてしまった。
悠真くんの馬鹿……っ。
どうしても嫌いになんてなれないじゃない。
私はいつまでたっても、悠真くんへの想いを断ち切れずにいたのだった。
だからこそ、悠真くんとクラス離れてよかった。
悠真くんにこんな私を見せたくないし、知られたくない。