あなたの陽だまりになりたい



俺はその状態でしばらく歩き続けると、他校の女子がこちらの方へ近づいてきた。


多分、逆ナンだ。



「あ、あの」



イヤホンをしている状態でも、かろうじて言っていることが分かった。


俺はイヤホンをつけたまま視線をそちらへ向けると何か口にしている。



えっと……何て言ってるんだ。



音楽が大きすぎて、聞こえることはなかった。



……あいつはこういう世界に四六時中いるのか。



「……ごめん、イヤホンしてて」


俺はすぐにイヤホンを取り出して、彼女と向き合った。



俺にはすぐ降参するようなことを、あいつはずっと諦めずに努力し続けたんだ。


その子の話なんか右から左へと受け流して、ずっとそんなことを考えていた。