数日関わってきた中で彼女のことは分かってきた気がする。
「……おはよう」
話しかけられるのは嬉しいということ。
「……」
声にはしないが、顔によく出ているということ。
「……ありがとう」
意外にも義理堅くて、お礼がちゃんと言えること。
素直で純粋で……面白いやつだと思った。
お陰で久しぶりに心から笑えることができた。
俺は"何か彼女の力になりたい"と思えるようになった。
「……」
そして帰り道、人通りが多い駅前。
俺は耳にイヤホンをつけて、携帯から大音量で音楽を流した。
……周りの声も、音楽で何も聴こえない。
少しでも彼女のいる世界を味わってみたかった。



