「期限はどうする? 前と同じでいっか。
じゃあ今年以内に、付き合って2ヶ月続けさせたら悠真の勝ちな。
お前らどっちだと思う?」
みんなは「いけるんじゃね」とか「いや、無理だろ」と賛否両論だった。
「もし成功したらみんなから1万な」
「じゃあ、楽しみにしてるよ」
こうして、俺の賭けが始まったんだ。
早速、教室に戻ってみると、ターゲットとなる天津日和が自分の席で宿題をしていた。
うわー、根っからの真面目じゃねーかよ。
俺はこういう系統の女と遊ぶ趣味ないんだけどなーと思いながら、ターゲットであることには変わりないので、とりあえず声をかける。
「お、天津さんじゃん。何してるの? 宿題?」
「……」
だけど、ガン無視だ。
こちらに気づきもしない。
「おーい! 天津さん?」
さっきよりも、声を大きくして呼びかけるものの、反応は同じだった。
おいおい、どんだけ集中してんだよ。