そしてショッピングしようとは言っても、私たちの所持金があまりないからウィンドーショッピングという形になった。
『日和? どうしたの?』
『ううん、なんでもない!』
今のストラップ可愛いな……って思ったけど、私だけ買うのも気がひけるし、やめておこう。
そして私たちは本屋さんに入る。
『手話の本だ』
『これ、最新の本だ』
悠真くんはそう言って、最新だという手話の本を棚から取り出す。
『これ買おう』
え……? 悠真くんってもう手話の本なら持ってるんじゃないの?
『俺、手話検定受けようと思うんだ』
「……!」
『そのために色々買わないとなって。日和とたくさん色んな手話を交わしたいから』
嬉しい……そんな風に考えてくれてたなんて。
『私、手伝う!』
『本当に?』
『力になれることがあればなんでも言ってね!』
悠真くんは手話で『ありがとう』と返して、会計に向かうと向こうへ行ってしまった。



