教室に入って、私はひとりで本を読む。
悠真くんは男子の友達と仲良く話しているようだ。
ここ最近の悠真くんは私以外の女子と話すことがほぼ無くなった。
前までは、朝は女の子と話すことがほとんどだったのに……。
だけど良かった。
悠真くんまでもひとりにならないで良かった。
ちゃんと友達がいて良かった。
本を読みながら、ひとりで安心していた。
授業を終えて昼休みに入って、私はひとりで中庭へ向かう。
悠真くんは職員室に用があるみたいだから、先に行ってほしいのことだった。
外に出て、あまりの寒さに鳥肌が立つ。
そろそろ寒いから、室内で食べれるところを探さないと。
中庭の木の下で腰掛けて、悠真くんを待っていたその時。



