抱擁が解かれ、私たちは一定の距離を置く。
お互い視線を逸らして、また目を合わせた。
「……っ」
意識しちゃう、胸のドキドキが治らない。
「────から、書くね」
肝心の理由は分からないけど、どうやら悠真くんは手話ではなく筆談で話してくれるみたい。
『俺は日和の前だったら、本当の自分を出せるんだ。相手に合わせて無理に笑うこともなくて、日和とだったら笑いたい時に笑えて、些細なことでも幸せになれるんだ。』
「うん」
『俺は 日和のそばにいたい。
日和がどうしても嫌だったら離れるけど、日和が俺を少しでも同じ気持ちでいてくれたら、そばにいてほしい』
気持ちは私も同じだよ。
きっと悠真くんに負けないくらい、大きな想いをこの胸に抱えているの。
『俺は日和にたくさんのことを教えてもらった。
音はなくても世界は綺麗だってこと、日和が前向きに努力している姿を見て勇気をもらったり、たくさんの刺激をもらった』
そんなの、私もだよ。
悠真くんにたくさんのことを教えてもらった。
悠真くんの優しさのおかげで、人を信じることができた。
恋だって、教えてもらった。
悠真くんには感謝しかないの。



