「耳が、不自由……?」
彼は信じられない、と顔をしてゆっくりと口を動かした。
どうしよう……バレちゃった。
パニックになって、何も言えなくなる。
小学校の時、それでいじめられるようになった。
中学校の時、それで仲間外れにされた。
だけど、聾学校にだけは行きたくなかった。
そうしたら、誰かの支えがないと生きていけないんだと実感をしてしまうから。
確かに、人は助け合って生きていくものだ。
だけど、私は障害者だから過度の支えが必要になっていく。
私のことを……腫れもののように扱って欲しくない。
そこらにいる人と同じような目線で話してほしい。
そんな私のわがままで、今こうして普通の高校に行っているんだ。



