「じゃあ、一緒だね」
私も便乗してそう言えば、彼は怪訝そうな顔をして、何か言う。
……えっと、なんて言ってるのかな。
長くて聞き取れない。
けど、怪訝そうな顔をしたってことは私は間違った返答をしているということになる。
……だから人とちゃんとコミュニケーションを取れないんだ。どれだけ努力してもできないんだ。
やっぱり私は普通になることはできないのだろうか。
「……待ってストラップ見せて」
「え、ちょっ」
ヤバイ……バレちゃう!
距離を取っても最終的にはストラップを手に取られ、ついに……裏面を見てしまった。
最悪……。
そこに書かれているのは私の秘密も当然。
『耳が不自由です。筆談、手話の対応をお願いします』
私──天津 日和(あまつ ひより)は耳が聴こえない。
普通じゃない人……障害者なんだ。



