『天津 日和は耳が聞こえないことを使って
悠真に近づいた最低な女』
黒板にはその言葉とともに、浴衣姿の私と悠真くんの写真が添えられていた。
浴衣姿ってことは花火大会の日のことだろう。
それ以外何も考えつかない。
あの時は私は友達と行くっていう感覚で、だけどそれでも"デート"というのは分かってた。
だから恐れもした。
もしクラスメイトに見られたらって。
それが現実になってしまったんだ。
悠真くんに恋をして、耳が聞こえないことを告げてもなお、麗奈ちゃんや百香ちゃんが友達でいてくれたから
うっかり忘れてた。
幸せすぎて、自分のことを忘れそうになった。
私みたいな人を"普通ではない"人として捉えてしまうことを。
普通の高校生から"障害"を持つ高校生だということ。



