帰り道の電車に乗る最中、悠真くんに報告すべく、メールをする。


『ふたりにちゃんと話せた!
悠真くんのおかげ! 本当にありがとう!!』



……絵文字って使った方がいいのかな?


いや、でも気持ちが伝わってたら良いよね!



勢いをつけて、送信した。


そして、しばらくして返信が来た。



『やったじゃん! なんか俺まで嬉しくなった笑笑
日和はふたりばっかじゃなくて、たまには俺とも話してほしいな……なんてな!
とにかくおめでとう』



電車の中だっていうのに、私はだらしなく頰を緩ませる。


小さなことでも好きな人と同じことで喜ぶのは、とても幸せなことだった。



それからのこと


『おはよう。夏期講習終わっちゃったな』


『そうだね。すっごい暇だよ』


『暇だったら宿題とかは?そろそろ夏休み終わっちゃうぞ?』


『最初の1週間で終わらせたよ。悠真くんはまだなの?』


『嘘、俺なんか数学分かんなくて放置だよ』



些細なことでもメールをすることが増えてきた。


好きな人と離れた場所でもやり取りできるのが、本当に嬉しくて嬉しくて。


ひとつひとつ保護かけちゃいそうなくらいの宝物になった。



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