「もしもしっ、りりかちゃん!急にごめんね!」


『もしもし、緋奈!全然大丈夫だよ、さっきはありがとね!』



帰宅して、寝る支度を済ませたあたしはりりかちゃんに電話をかけた。



「こちらこそありがとうっ!会えて嬉しかった。」



今日みたいにばったりりりかちゃんに会ったのは、高校生になってから初めて。


会う予定のない日に、偶然友達に会えたって言うのは、嬉しいもので。


思わずあたしはりりかちゃんに電話をかけてしまった。



『ふふ、あたしも嬉しかったよ。…それで、どーなったのっ誕生日の日!!』


「ど、どうなったのって…。」



電話の向こうで、りりかちゃんが興奮しているのがわかる。


気になっているんだろうな。


えっと…。



「あのね、翔くんのお家に行くことになったんだ。」


『えっ!!?お家っ!!!?』



あたしがそういうと、りりかちゃんの大きな声が電話越しに伝わってきて、耳がキーンと鳴る。