一体どうやったら仲良くなれるのか疑問に思ったが、あの人懐っこいような性格だ。あり得なくもないだろう。

なんて事を考えつつも、楽しそうな誘いに私は迷う事なくうん。と頷いた。のだが、問題が発生した。

少数で遊ぶのが好きな私は、千代と神楽君で花火と勝手に思い込んでいた。

でも、違った。


それは、昼休みになって神楽君が教室にやってきた時の事だった。


「あ、西君西君。西君も今日花火やんねぇ?」


最初に軽い調子で神楽君が西君を遊びに交えさせ、


「え!?あ、あぁー!ねぇ!花火しない!?」


それに動揺した千代が近くにいた友達を誘い、そしてそれは芋づる式のようにわらわらと大人数に変化した。

こんな事になるだなんて予想なんて出来ず、それに止めることなんてもっての他だ。

かくして、夜の浜辺で皆で花火をすることになった。