――……


「――……痛い、です」

「良かったね、明日学校休みで」


ベッドで寝転がり、腰回りが痛いと訴えても労りの言葉はない。

彼はと言えば、何事も無かったかのようにソファーにて寝転がっている。自分はさっさとお風呂に入って髪を濡らしたまま。

ポタリ、と一滴、二滴雫が落ちた。

もぞもぞと体を動かすも、あり得ないくらいに気怠い。熱はまだ残っている。喋っても声からは息ばかり漏れて掠れる。

今日は何だか、辛くて苦しかった気がした。


「死ぬかと思いました」

「腹上死ってやつ?……でも、あれ逆か」

「?」


イマイチ、何を言ってるのか分からなかったので聞き流し、のそりと起き上がった。

痛いは痛いけれど歩けないわけでは無いようだ。勝手にシーツを拝借し、お風呂場に向かう。

その前に、一応断りを入れよう。


「お風呂、借りますね」

「ん、どうぞ」