「祈ちゃんはこれで満足すんだ?」

「……」


視線を逸らして、制服のスカーフを解いてみせた。


「……そう望むんなら、僕だってそうする」

「……」


セーラー服をたくし上げて脱ぎ捨てる。


「……そうしろって言ったのは僕だから、それに……」

「……」


指先で神楽君の脇腹をなぞるように触れて、服の中に侵入する。


「僕は、祈ちゃんの事好きだよ」

「っ!!」


その手はピタリと止まって動かなくなった。

渇望したのに。そうしようとしたのに。

でも、だって、こんなのは。


「こんなのっ、虚しいだけじゃない……!!」