「あっ、そうだ!今度のお休みに皆でお買い物いこうよっ!」

「そうね……、次のお休みには大掃除しようと思ってるからまた今度でもね」

「パパも少し仕事が立て込んでるからなあ……」

「そ、そっか!なら仕方ないね……」


偽装は簡単なのに本当に望むようにはいかない。高校生にもなってこんな事言う方が珍しいけれど、仲良くしてほしいのだ。

パパとママは私がリビングに来るのを知っていて同じ空間にいるが、私が来なければ、いなければ同じ空間にはいない。

それは、休みの日には仕事と称して部屋に籠るパパと、何かしら家事と称して一つの部屋に滞在せずいるママが物語っている。

家の家族は中学の時からずっとそうだ。

往生際が悪いのだろうか。あきらめてしまえばいいのか。


「……」


全部、あきらめてしまえばよかったのだろうか。