ああ、最初のあれは見間違いじゃなかった。最初から私の事を対等の存在だなんて思ってもなかった。
もしかすると、自分と千代を脅かす存在として私に近づいたのかもしれない。
対等以下。
その事が酷く悔しくて、酷く悲しい。
いいや、招いたのは私自身で、それでも、そうだとしても……
グルグルと纏まりのない事ばかりが浮かんで、次の返答も次の行動も出来ない。
何も答えずに俯いてばかりいる私に神楽君は言う。
「――祈ちゃんは選べばいいよ。千代に黙っててって頼むか、バラされるのを覚悟するのかを」
極端な二択。しかし、脅しも交えた最もな選択肢。私だって選んでもらうために最初に彼に対して脅しをかけた。
だけど、解せない。
「……仮に腹を括ったとして。神楽君が嫌がる結果になるかもしれない事は、分かってるでしょ?」
そこまでして、千代を守りたい何かがあるのなら神楽君が目を瞑ってくれればいい。なんて、私は根っからの自分勝手な人間だ。
だけど、皆そうだ。私だけが悪いなどと責められる謂れはない。


