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年は明け、冬休みは終わり、学校が始まった。しっかりしないといけないのに、頭がボーッとして回らない。
「おはよー。祈っ!あけましておめでとー!」
「おはよう、千代。今年もよろしくね」
「えへへ。よろしくー」
今まで学校がないと問題を先伸ばしにしていたが、いざ今日が来てしまうと気になって仕方がなくなってしまう。
クリスマスの日の神楽君の事。
「ねえ、今日神楽君学校来てる?」
「?来てるけど、何か用事?」
「……ううん。何でもない」
一番神楽君に近しい千代に聞けば、何か分かるかもしれない。実際はさりげなくなんて聞けないし、どう聞けばいいかも分からない。なら私はどうすればいいのか。
普通に何も無かったように振る舞うのか。わざわざ突っ掛かるのか。
きっと普通なら気にしなくていいことなのだろうが、彼といる私を見て神楽君は一体どう思ったのだろう。
また、あの時の表情が頭から離れなくなった。