虚愛コレクション



脳が痺れる。頭が働かない。無駄なことも、必要なことも考えなくていい。


「ね、こんなやつに処女奪われてどんな気持ちだった?」


考える頭がなくて比較出来ないからなのか、シている最中の方が彼はよく喋るような気がする。

私は脳内で言葉を復唱しようとするのだが、単語を打ち出した端から消えていってしまう。追い付かないのだ。

彼は何と言って私は何と答えればいいのか。


「っ、っ~~!」


久しぶりにいけないことをシているからなのか何もかもが羞恥心となって歯を食い縛るしか出来ない。

ああ、駄目だ。熱い、苦しい、眩む。頭がぐちゃぐちゃに掻き乱される。


「……そんなんじゃイけない。口、開けて」

「んぅ?!」


指で無理矢理口を抉じ開けられ、隠しようのない悦びがの音が口の端から漏れた。