虚愛コレクション



目をしばたたく。

吐き捨てるように言われたそれは、だけど無表情で、ただただ機械がインプットされた情報を押し出したようにすら見えた。

そこに感情などない。


「……そんな人が、親だったんですか?」

「さあね」


教えてもくれない。


「親が何だとかは言わないけど、アンタはちゃんと大事にされてるよ。でなきゃ、夜中もずっと電話なんて掛けてこない。いつまで掛け続けてたのかは知らないけど、今だって」


分かってるんでしょ。と、言われたような気がして、ぐっと口を結んだ。

何も返す言葉が見つからない。分からない。分かりたくない。分かろうともしたくない。

こう言うところが子供なのだろう。上手く丸め込まれてしまってる。

少々気に入らない。いや、かなり腹立たしくさえある。