「え……っ⁉︎」


壁に飾られた『水月夜』には、私らしき人物がロープのようなもので首をつっている場面が描かれていた。


いや、“私らしき人物”じゃなくて“私”だ。


間違いない。


今日か明日のどこかで私は死んでしまう。


私が死んだら、雨宮くんを含むクラス全員が悲しみに暮れるだろう。


なんとしても、私が死ぬ前に『水月夜』の呪いを解かなくては。


ごくっと唾を飲み込み、バッグを持って階段を下りた。


きっとお母さんは、私が学校を休むと知らずに朝ご飯を作っているだろう。


階段を下り終わり、キッチンにいるお母さんに声をかけた。