「いいや、ケンカしたね。梨沙が顔色悪いときは絶対になにかあったときよ。昨日、梨沙と雨宮くんが休んでたから、雨宮くんと一緒にいるときにケンカしたんでしょ」


私の言葉を全否定し、自分の予想を私に突きつける聖奈。


本当にケンカしたわけじゃないのに……。


「わかった。雨宮くんが梨沙に傷つくような言葉を言ったんでしょ。それでケンカになったんだ」


「だからケンカじゃないって……」


いまだに勘違いをしている聖奈を止めようとしたとき、教室のドアが勢いよく開いた。


ガラッ!


「うわっ⁉︎」


ドアを開けた生徒は、私と聖奈の姿を見るなり驚きの声をあげた。