まるでホラー映画を観たような、怯えた表情を見せる雨宮くん。


もしかして『水月夜』が不気味に見える私が死ぬのを恐れているの?


死んでほしくないと思ってくれるのは嬉しいけど、今は嬉しいと思う場合ではない。


「と、とりあえず、『水月夜』についての情報をもっと集めるために隣街に行こう!」


「……いつ行くつもりだよ」


「できれば明日。学校に行かなくてもいいなら、明日行きたい」


私の決意を聞いて、雨宮くんが顔色を戻す。


「……わかった。明日は学校サボって隣街に行くぞ」


「うん!」


こくんとうなずいた私に、雨宮くんは持ってきたパソコンを片づけた。