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ファストフード店をあとにした数分後、私を引っ張った雨宮くんは、私の家にたどり着いた。
そして、なんの迷いもなく家の中に入っていく。
家の中には誰もいなかったが、もしお母さんが家にいたら騒ぎ放題になるだろう。
雨宮くんと付き合ったと話したとき、お母さんは嬉しそうな顔をしていたから、騒がないわけがない。
お母さんがいないことにほっとした私を完璧にスルーして、雨宮くんが目を向けることなく私に話しかけてくる。
「柏木の部屋ってどこ?」
「私の部屋は階段を上って左側にあるよ」
そう言うと、雨宮くんは私を引っ張ったまま階段を上りはじめた。



