水月夜

ブンブンと首を左右に振って今日見た絵を頭の中から消そうとする私に、直美がバッとこちらに目を向ける。


「梨沙……あんたもしかして、ヒロエと紀子まで呼んだ?」


直美の言葉に首を振るのをやめて、ゆっくり直美のほうに顔を向けた。


まばたきすることしかできない私。


だって、ヒロエと紀子が来るなんて知らなかったんだもん。


心の中でつぶやくことができても、なかなか直美に言えない。


言えるわけがない。


言ったらまた直美に襲われそうだ。


ギュッと目を閉じて顔を下に向けた。