キラキラと目を輝かせるお母さんの言葉にギョッと目を見開く。
「えっ、どこがピッタリなの⁉︎ この絵、ただ暗い色で塗られてるだけじゃん!」
「ピッタリでしょうよ。月がきれいに描かれてて川を流れる水もあるじゃない。暗いところもあるけど、それが夜っぽくていいの。これこそ、まさに『水月夜』と呼ぶにふさわしい絵!」
月がきれいに描かれてる?
川を流れる水もある?
私には全然わからないよ。
うなる私に、久保さんが苦笑いを浮かべた。
「この絵がどんなふうに見えるかは好きか嫌いかで分かれるんですけどね。でも梨沙ちゃんが悪いふうに見えるならちょっと危険かもしれないな」
そうなんだ。
つまり、『水月夜』というタイトルを聞いてピッタリだと思ったお母さんはこの絵が好きで、暗い絵の具だけを使っているようにしか思えない私はこの絵が嫌いということか。
この絵を嫌う人に災いが起こるという話。
でも、それはただの噂に過ぎない。
「えっ、どこがピッタリなの⁉︎ この絵、ただ暗い色で塗られてるだけじゃん!」
「ピッタリでしょうよ。月がきれいに描かれてて川を流れる水もあるじゃない。暗いところもあるけど、それが夜っぽくていいの。これこそ、まさに『水月夜』と呼ぶにふさわしい絵!」
月がきれいに描かれてる?
川を流れる水もある?
私には全然わからないよ。
うなる私に、久保さんが苦笑いを浮かべた。
「この絵がどんなふうに見えるかは好きか嫌いかで分かれるんですけどね。でも梨沙ちゃんが悪いふうに見えるならちょっと危険かもしれないな」
そうなんだ。
つまり、『水月夜』というタイトルを聞いてピッタリだと思ったお母さんはこの絵が好きで、暗い絵の具だけを使っているようにしか思えない私はこの絵が嫌いということか。
この絵を嫌う人に災いが起こるという話。
でも、それはただの噂に過ぎない。