困った顔をして腕組みをはじめる紀子に表情を変えることなくヒロエがコソッとささやいた。
「あるじゃない、直美の弱点」
「えっ、弱点なんてある?」
「そんなこと言われても……」
人さし指を立てて笑うヒロエの言葉に疑問を抱き、紀子に話を振るも、紀子もまた疑問を抱いている。
直美の弱点なんてあるわけがない。
成績がよくないとか足が遅いとかは直美本人からしたら個性だと思うだろう。
それらを除いたら直美の弱点がなにかなど考えられない。
だが、ヒロエは弱点がなにかわかっているようで、言葉を続けた。
「緒方先輩にフラれたことよ」
「フラれたこと?」
「そう。直美が緒方先輩にフラれたことは誰にも言ってないでしょ? 誰にも言わないということは誰にもバレたくないってことじゃない? てか、教室に戻ったときの直美、超暗かったし!」
ヒロエの言うとおりだ。
昼休みに緒方先輩に呼ばれたときは上機嫌だったのに、教室に戻ってきたときの表情は暗かった。
「あるじゃない、直美の弱点」
「えっ、弱点なんてある?」
「そんなこと言われても……」
人さし指を立てて笑うヒロエの言葉に疑問を抱き、紀子に話を振るも、紀子もまた疑問を抱いている。
直美の弱点なんてあるわけがない。
成績がよくないとか足が遅いとかは直美本人からしたら個性だと思うだろう。
それらを除いたら直美の弱点がなにかなど考えられない。
だが、ヒロエは弱点がなにかわかっているようで、言葉を続けた。
「緒方先輩にフラれたことよ」
「フラれたこと?」
「そう。直美が緒方先輩にフラれたことは誰にも言ってないでしょ? 誰にも言わないということは誰にもバレたくないってことじゃない? てか、教室に戻ったときの直美、超暗かったし!」
ヒロエの言うとおりだ。
昼休みに緒方先輩に呼ばれたときは上機嫌だったのに、教室に戻ってきたときの表情は暗かった。



