直美の取りまきになっていて、直美の言葉を素直に従っていたから。
直美を信用していたヒロエが、直美のことを“わがまま女王様”と言ったことに驚きながらも、ヒロエからの質問に答える。
「わがままに振る舞ってるけど、直美らしくていいんじゃないかなって思うよ」
そう言ったと同時にヒロエから目をそらして視線を床に落とした。
敵宣言されたとはいえ、親友だったことに変わりはない。
親友だった直美を悪く言えない。
家庭科室で私たちが話しているところを直美に見られたら、と思うと悪口なんて言えない。
グッと拳を作って下唇を噛んだ直後、ヒロエが私の肩を掴んだ。
「無理に直美をかばわなくていいよ。本当は梨沙も直美に苦しめられてきたんでしょ?」
ヒロエも、紀子と同じく私の心を読んでいた。
苦しんだ自分を心の中に閉じ込めて、爆発しないように我慢していたんだ。
敵宣言される直前に直美にぶつけた言葉だけが、高校に入ってはじめて直美に言えた本音だった。
直美を信用していたヒロエが、直美のことを“わがまま女王様”と言ったことに驚きながらも、ヒロエからの質問に答える。
「わがままに振る舞ってるけど、直美らしくていいんじゃないかなって思うよ」
そう言ったと同時にヒロエから目をそらして視線を床に落とした。
敵宣言されたとはいえ、親友だったことに変わりはない。
親友だった直美を悪く言えない。
家庭科室で私たちが話しているところを直美に見られたら、と思うと悪口なんて言えない。
グッと拳を作って下唇を噛んだ直後、ヒロエが私の肩を掴んだ。
「無理に直美をかばわなくていいよ。本当は梨沙も直美に苦しめられてきたんでしょ?」
ヒロエも、紀子と同じく私の心を読んでいた。
苦しんだ自分を心の中に閉じ込めて、爆発しないように我慢していたんだ。
敵宣言される直前に直美にぶつけた言葉だけが、高校に入ってはじめて直美に言えた本音だった。



