―――――――――― 数週間後のある日 印刷を頼まれて印刷室に来ていた。 今日は紗奈がお休みでいないため、森谷くんに見つからないようにいつもより気を張って仕事をしていた。 あと、半日で帰れる。 連夜も出張でいない。 夕方頃には会社に来れるって言っていた。 明日は2人とも休みなので、連夜のマンションに泊まることになっている。 なので、会社の駐車場に待ち合わせとなっているのだ。 印刷を終えて安心していたのが、いけなかったのかもしれない。 印刷室の入り口に立つ彼に気付くことができなかった。