誰にも…紗奈にさえ言えていないが、今でも連夜を忘れることができていない。 大学の図書館に行くたびに。 一緒に勉強したノートを見るたびに。 もらったストラップなどを見るたびに。 思い出すのは連夜の笑顔。 真剣な顔。 照れた顔。 怒った顔。 そして最後の…悲しそうな顔だった。 きっと今頃…凛さんと…。 そう考えると嬉しいはず…嬉しくなきゃいけないはずなのに…。 苦しくてしょうがなかった。