私の名前 ~After~



「…はぁ。…やっと鈴音に触れられる。

同じ場所にいるのに触れられないのって…つらい。」

仕事から離れ、プライベートになった瞬間の連夜には、いつもドキドキさせられる。

「…お疲れさまでした。部長(笑)」

「鈴音、今は仕事じゃないんだから。連夜って呼んでよ。」

「連夜…仕事してるのもカッコいいね」

「フフ…そう思われることが狙いだったからね。

鈴音、仕事はどう?慣れてきた?

困ってることとかある??」

「…うん。慣れてきたよ。今のところは大丈夫。」

一瞬、森谷くんのことが頭をよぎったが、心の中にしまった。

「そっか。…じゃあ、夕食でも食べに行こうか。」

「うん。」

それから、オシャレなレストランで夕食を食べ、今住んでいるマンションまで送ってもらった。

「また、明日。…会社でな。」

「うん。送ってくれてありがとう。」