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会場に着くと屋台も出ていて、人も多く賑わっていた。
「人が多いからはぐれないでね」
連夜が先に歩き、歩きやすいように私に道を作ってくれる。
そんな何気ない優しさが、私の心を温かくしてくれる。
屋台の前を歩いて、私がじっと見ていた屋台の物は全部買ってくれた。
欲しいとは言ってないのに、食べてみたいということがばれてしまっているようだ。
お腹いっぱい食べて、最後はいちごあめを買って手渡してくれた。
そして花火の時間になり1発の花火が打ちあがる。
「始まったな…」
上を見上げた連夜が呟いた。
「…とっても綺麗…。」
空いっぱいに光が広がり消えていく。



