「フフッ、そうだよ。
連夜、おはよう。」
「はよ~…」
「わっ…ちょっと、連夜!」
連夜は寝ぼけているようで、布団の中で私を抱きしめた。
浴衣は着ているとはいえ、普段よりも薄着でなんだか恥ずかしい。
胸を押し返してもびくともしない。
連夜の腕から出ることを諦め、連夜の顔をじっと見た。
本当にきれいな顔をしている。
数年前の私は再び連夜と一緒にいられるなんて考えられただろうか。
連夜に選んでもらえた私は本当に幸せだ。
今日は急ぐ理由なんてない。
気持ちよさそうに眠る連夜を見ていたらなんだか眠くなってきた。
連夜に抱きしめられたまま、私は意識を手放した。



