入社当時から俺に近寄ってきて、仲が良かった…というか、周りから鈍いと言われている俺でも分かるくらいアピールがすごかった。

何度も何度も告白されたが、そのたびに断った。

鈴音という心に決めた人がいたから。

少し前にも言われたが、もちろん断った。

鈴音が来てからも一度言われたが、断ったときに『仕事仲間としてよろしく』と言われたため油断していた。

最近、距離が近いとは思ってはいたが、仕事するのに必要なのだと自分に言い聞かせていた。

…まさか、鈴音が気にしていたなんて…。


仕事で成果をだして一人前になることしか考えていなかった。

…思い返してみればここの所、鈴音の様子がおかしかった。

俺は知らず知らずのうちに鈴音を追い詰めていたのかもしれない。